文鮮明師は1985年8月20日、刑期を終えて出監した。その文師を熱烈に歓迎したのが、米国政府に対して文師の無罪を主張し続けてきたアメリカのクリスチャンたちでした。彼らは文師を歓迎するため、「神と自由のバンケット」を開催し、そこに各教派の代表者ら2000名が集まりました。アメリカはキリスト教精神で建国されたのであり、米国のキリスト教精神を復興しようとして、神のメッセージをもたらしたのがレバレンド・ムーン(文師)であるのだから、そのキリスト教精神を身をもって我々に示してくれた文師が不当な牢獄から解放された今こそ、我々クリスチャンは文師と共に主イエス・キリストの精神に生きる決意をしようではないか。韓国人もアメリカ人もない、黒人も白人もない。さあ、ここから本当の出発をしようではないか。あの篤い信仰が生きていたアメリカをもう一度、建国しようではないか!!

●白人牧師と黒人牧師、カトリックの神父とプロテスタントの牧師等がお互いに握手をする姿が印象的でした。彼らは日頃は親しく話をすることもありませんが、文師の裁判を契機にして親交を持つようになりました。多くの方々が熱いメッセージを語りましたが、ここではクレオン・スカウス博士、ミルトン・リード牧師、ロバート・グラント博士の挨拶を紹介します。


クレオン・スカウス博士
(米国ナショナル憲法研究センター・創立者)

文先生、文夫人、朴博士、私の友人全てがここに来場しています。ここには2000人もの人々が集まっています。文先生、私はここにあなたとお会いできるように、妻と8人の子供たちと42人の孫を連れてきました。8月は、私と妻の誕生日がある月であり、更に8月20日は、文先生が自由になられたことを歓迎する日です。

1971年、文先生は米国に来られた当時英語が話せませんでしたが、聖書からの引用をされました。そして米国に、メッセージを与えられました。この国の人々は、神の人々です。私たちだけがそうではありませんが、しかし特別な人々です。というのは、私たちの先祖は、あらゆる国からここに呼び集められました。初めの定住者が訪れた時、「神のために犠牲となり、神に仕えること」を誓約しました。

しかし時がたち、社会の組織の中に堕落の要素が入り、私たちの世代にも、ソドムやゴモラの要素が現れてきました。そして無実の人々が牢獄に入れられ、教会には鍵がかけられるのを見るようになりました。牧師や教会長が祈祷中に逮捕され、牢獄にいれられました。親が子供にポルノを見させまいとして牢獄に入れられたり、学校でも、正義感を持つ信仰的な子供たちが、公立学校では逮捕されました。何かが狂っているのです。

文先生は、神に命じられ、この国に信仰を教えにやってきました。そして、もし私たちが身を低くするならば、神様は私たちの祈りを聞いて下さり、罪を赦し、この国を癒して下さることを教えに来たのです。もう一つ、私をひきつけるのは、その先生の方法、計画です。先生は、まず有力な新聞が一つほしい、真実を伝える新聞がほしいと言われました。ですから先生は、1億5千万ドルから2億ドルの資金を投入して「ワシントン・タイムズ」社を創立しました。この新聞社は、今では全国紙になろうとしています。私の息子は、ホワイトハウスで働いていますが、「ワシントン・タイムズ」紙は今や米国で最も広く読まれている新聞だと証言しています。

更に文先生が語られているのは、アメリカの教会のリーダーたちが集まって、お互いに助け合い一体となって、悪に立ち向かうためのプログラムに参加させようというものです。これは偉大なことです。文先生は私たちに教義を変えなさいとも言いません。ただ一緒に食事をしましょう、そして話をして共に祈り共に学び、悪に対して闘おうと言うだけです。

私はFBIにいた時、多くの悪の要因を発見し、それが学校や政府に入っていくのを見ました。そして私は、重大なる悪業が行なわれていることに気がつきました。私が、誰かがこの悪の勢力に対し立ち上がるのを待っていました。私は「真実」の映画(統一教会の朴普煕博士とフレーザー委員との闘いのドキュメント)を見たとき、そこに韓国の英雄を見つけました。その人は、共産勢力とのつながりで有名なこの委員会の議長に対して、立ち向かっていました。この闘いを見て、私はこの人物に対し声援を送っている自分に気がつきました。

最後に、文先生の「祖国創立者の精神に帰れ」というメッセージが私をひきつけました。祖国の創立者の成功の公式に戻れということです。文先生は、私たちが逸脱していることを知っていました。私たちを偉大で自由な人間にしたもの、そこに帰るように教えたのです。


ミルトン・リード牧師
(米国バプテスト教会)

シルズ博士、文博士、そして文夫人、朴博士、ダースと博士、著名なる聖職者、神の人々。私はギデオンの宣教師からの挨拶を持ってまいりました。
私はバージニア州のノーフォークのバプテスト教会に19年間仕えてきましたが、法律によって定められた選挙制度、それは私を司祭の座から降ろそうとするものでした。政府側は2年未満の新しい信者に投票する権利を与えず、その代わり、1930年以来教会員になったと「自称」する者に投票権を与えたのです。その結果、私は教会の建物を離れることになりました。しかし、教会は私と共についてきました。

私は文先生の苦難の路程について聞いていました。私の教会は統一教会の宣教師と共に、少なくとも7年間活動してきました。私たちは礼拝を共にしたり、共に働き、仲良くしてきました。しかし私が文先生を知ったのは、先生の裁判問題がメディアによって国中に広まり、ほとんど否定的なものでしたが、人々の注意を引くようになってからです。

先生は、ナザレのイエス以来、最も誤解を受けてきた指導者の一人です。私にとって、文先生と知り合いになるのは簡単でした。というのは、私たちは多くの点で共通のものを持っていたからです。それは、二人とも神のこの世に対する命令である人類の救済に携わっていたからです。人々に神の本来の目的を知らせることによって、神はいまだにその考えを変えておられません。アメリカでは二人はどちらも、キリスト教教義の本流からはずれた者同士でした。
私たちはどちらも少数派でした。私たちは共にイエスの福音を世界中に広めるという仕事では同じでした。そして福音を実際の社会において実行するという点でも同様でした。そして二人とも刑務所に入れられ、罰金を払うという仕打ちを受けました。それは、私たちが神の御旨に従ったからです。そしてイエスの霊と啓示に忠実だったからです。今夜は、文先生と文夫人に敬意を表し、喜んで歓迎いたします。

おそらく、文先生がこの自由の国で牢獄に入れられたのは神の意志かもしれません。この国では「宗教の自由」が失われつつあり、政府が教会を乗っ取ろうとしていることさえ、ほとんどの教会では気づきませんでした。私の理解するところでは、全ての牧師は神の使いとして神の希望の福音を唱え、そして救いの愛を伝えるのが仕事です。今、この世は調和がとれていません。世界には今、3つの恐怖の勢力があります。私たちがこの地上に生き残るためにも、この3つの恐怖と闘わなければなりません。それは(1)神のいない共産主義、(2)キリストのいない資本主義、(3)現世の人道主義です。

文先生はこの3つの悪と闘うために選ばれたのです。それは神主義を武器とした闘いです。文先生は西側のキリスト教牧師たちが言えないことを、あえて言うだけの勇気を持っていました。それは、彼が神の目的完成のために、イエス様の仕事を完成させるということです。これを聞いて、何人かは恐れを感じたはずです。私が初めてそれを聞いた時、恐れました。それは私がしようと思っていたことだからです。私は考えます。イエス様の使命を成し遂げるのは、文先生だけでなく、全ての聖職者の仕事だと思います。犯罪、飢え、絶望、人種差別、政府の攻撃その他を見て、私たちは光を失っていると感じます。

私は7月に文先生の教えを勉強するために、日本と韓国に行く機会を与えられました。韓国──それは神の摂理の中心です。この隔離された米国の外に旅するすばらしい機会でした。もし行く機会があるなら、ぜひ行って下さい。推薦します。私は韓国滞在中の7日間、黄色いタオルを使いました。そして黄色い石鹸を使い、黄色いフォークを持って食事し、礼拝をしましたが、帰ってきた時は、行く前と同じ黒人で、最もバプテスト的バプテストでした。

私は文先生と教会の成長に印象を受けました。過去31年間に世界130か国に宣教師を送り、そして「統一原理」のもとに人類救済を信条として働いておられます。この世でイエス様の使命を果たし、心を教育し、革命をもたらし、貧しきを助け、人々に仕事を与え、キリスト教を「神主義」のもとに一つにしようとされているのです。「国際ハイウェイ」の計画も、計画の上だけでなく実現に向かっています。地球はすぐに隣同士となる時がきます。そしてこれをイエス様も見ておられます。というのは、そこに「ハイウェイ」があるからです。このハイウェイを「聖なる道」と呼ぼうではありませんか。

神は混沌の中から、現実の世界をつくりあげた時、この宇宙に太陽、月、そして星という群れをつくりました。神は、太陽が月に光を与えるようにしました。神は再びこれをされたのです。これは神がされたことで、すばらしい光景です。神は私たちの前に信じる者と信じない者を分けられました。
文先生は神から啓示を受けたと言われ、それを実行していますが、もし私たちが彼の言い分を聞いたら、私たちは新しい反射の光を受けるかもしれません。その光はSON、息子(イエス)からのものです。そして、私たちは哲学的な儀式、From the son から神学上の儀式に移るかもしれません。文先生を今晩は暖かく迎えましょう。神の祝福がありますように。


ロバート・グラント博士
(米国クリスチャン・ボイス議長)

「宗教の自由」という問題は、200年以上も前から存在していたのです。アメリカはキリスト教を国教とするというわけでしたが、これを国が国教として場合には、イギリスで起こったことの二の舞いとなります。そして「宗教の自由」が侵害されることになります。ジェファーソンの時にも、バージニアですでに犠牲者が出ました。しかし、これは200年前のことです。ところが、この時代には考えられなかったことが200年後の今、起こりつつあるのです。

学校で食事の前、子供たちは祈ることが許されません。カリフォルニアで老人たちの食事の準備が整った時でさえ、祈ってはいけないと言う状況です。教会には鍵をかけられ、牧師たちは牢獄に入れられます。200年後のアメリカにおいて、イエス様を説くことさえ禁じる市まで出てきている状態です。アメリカが200年たって、神の意思とは反対に、「宗教の自由」が政治によって侵害される時がきたのです。

今回も、韓国からの牧師が彼の教会の教理どおりに行なったにもかかわらず、政府によって牢獄に送られたのです。これが200年前とは全く違ってしまったアメリカです。ジェファーソンが、今のアメリカを見たら驚くでしょう。ワシントン、ヘンリー、マディソンが200年前に言ったことが起こっているからです。

もし彼らが今生きていたら、今回の文先生の事件をどのように見るでしょうか。彼らはきっと、この裁判で文先生を支援した40以上の団体と同じように、政府をしかったはずです。裁判の時、陪審員による裁判ではなく裁判官による裁判を文先生が求めたにもかかわらず拒絶したことや、政府が教会のことに首を突っ込んだことに対し、彼らは裁判官をはじめ政府の者たちをしかりつけたことでしょう。そして、この不当な扱いを受けた文先生のために、祈りに参加したことでしょうし、「宗教の自由」のために、政府側にまっこうから立ち向かったことでしょう。

ミルトン・リード師の教会のためにも祈りませんか。先進的にこの老人たちが祈れるように、政府が決定を変えるように、祈ろうではありませんか。あまり有名でない宗教界のリーダーたちに法律を使って挑んでくる政府側が変わるように、心をこめて共に祈ろうではありませんか。私たちにはそれが出来るし、私は本日、勇気がわいています。これは勝てる闘いです。神はまだ力をもって王座に就かれているのです。