分派活動について
統一教会を離教しただけでなく、統一教会の教義を悪用して擬似団体を作り、反対活動をする人々がいます。いわゆる分派活動ですが、これについて大変な誤解を招くことをおっしゃる反対派の人がいますので、少し分派活動というものと宗教統一というものについて考えておきます。

統一教会は全ての思想宗教の調和と統一を目指す

まず、
統一教会は「キリスト教から」分かれたものではありません。すなわち、何かの分派ではありません。それどころか、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教をはじめとする全ての宗教を調和的に統一しようとする理念を持っています。そのために、宗教者会議、世界平和宗教連合などの活動を国際的に展開してきたわけです。

もちろん、単純に統一されるようなことはありえませんから、何十年にもわたってお互いに議論をしたり批判したりして会議を開催しているのです。批判と誹謗中傷は全く異なります。お互いに相手の立場を理解するために各宗教宗派の代表者が集まって議論を繰り返してきました。その一つの結果として、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖職者たちを中心とする14万4千名の合同祝福結婚式が実現したとも言えるでしょう。

また、宗教史上の「正統と異端」という観点に立てば、釈迦はそれまでのインドの思想からすれば「異端」であっただろうし、イエスの教えはそれまでのユダヤ教にとっては「異端」であったと言えます。だからこそ異端として迫害もされたのでしょう。
しかし、その場合、イエスや釈迦は単にそれまでの思想を誹謗中傷したのではなく、それまでの思想の限界について説いていたのです。そしてその教えは誰にでも平等に開かれていました。そこが誹謗中傷を動機とする「反対派」や「分派団体」と根本的に異なる側面ではないかと思います。

統一教会は反対派、分派団体に対しては断固として抗議する

ある反対派の方は、統一教会は既成のキリスト教会に対しては「謙虚に統一原理を聞いてほしい」と言いながら、統一教会を誹謗中傷する反対派や統一教会から分派した者たちには断固として厳しく対応しているのは矛盾するのではないか、などと言う方もおられます。

しかしながら、統一教会に限らず、自らの教義を盗用して分派団体を作ったり誹謗中傷を繰り返す反対派に対してはあくまでも毅然として対抗するのが宗教団体として当然のことであって、もしも「うちの教義が間違いだと言って分派した人々の教えも正しいかもしれないので、皆さんよく聞きましょうね」などと言ってる団体があれば、よほど教義に自信がないか、あるいは真剣に伝道しようという強い意思のない団体であると言わねばなりません。

教団の歴史が古くなると分派も多くなることが考えられますが、分派が出るたびに信者に対して、「また分派が出ました。あっちのほうが本当かもしれないので聞きましょう」などということを全信者にいちいち告げる宗教団体があったら、それは宗教じゃなくて単なるアホです。


宗教や諸思想を統一する運動と、分派活動によってどんどん分裂しようとする人々に断固として対抗することとは矛盾するどころか、全く同一線上にある行為であると言うべきであって、
何でもかんでも一緒苦茶にしてくっつけることと宗教統一運動とは全く異なります。その辺をゴッチャにして誤解される人々がいるので全く困ったものだと思います。

なお、統一教会においては分派団体の教義等について一方的に無視したことは一度もなく、その内容については調査しています。そして、その内容が間違いである理由を述べた上で、信者に対して注意を喚起するというのが通例のようです。2003.8.20江本武忠